X(旧Twitter)のWebブラウザ版(WAB版)における「チャット機能」は、公式には「ダイレクトメッセージ(DM)」と呼ばれています。タイムライン上での公開設定とは異なり、特定の個人やグループとクローズドな対話を行うためのセクションです。
デスクトップPCの広い画面を活かしたWeb版ならではのインターフェースと、昨今のアップデートで強化されたセキュリティ機能を中心に、その詳細を解説します。

X(WAB版)機能:チャットページインフェースの構造
Web版のDMページは、画面を2分割した「2カラム構成」が特徴です。
- 左側:スレッド一覧(リスト)
最新のやり取り順にユーザー名、アイコン、最新のメッセージの断片が表示されます。スマホ版と違い、スクロールしながら素早く別の会話に切り替えられるのが利点です。 - 右側:チャットウィンドウ(詳細)
選択した相手との会話内容が表示されます。右上の「i(詳細情報)」アイコンをクリックすると、相手のプロフィール確認、通知のミュート、会話の削除、報告などの管理オプションが開きます。
2. メッセージ送信とリッチコンテンツ
Web版では、テキスト以外にも多彩なコンテンツを送信可能です。
送信可能な要素
- 画像・動画: ローカルフォルダからのドラッグ&ドロップ、またはファイル選択アイコンからアップロードできます。
- GIF: 組み込みのGIF検索機能を使って、感情豊かなアニメーションを即座に送れます。
- 絵文字: キーボードショートカットや絵文字パレットから選択可能です。
- ポストの共有: タイムライン上のポストにある「共有」ボタンから、DMへ直接転送できます。
便利な操作機能
- リアクション: メッセージをダブルクリック(または右クリック)すると、7種類の絵文字でリアクションを返せます。
- 個別返信(インライン返信): 特定のメッセージに対して「返信」を選択すると、どの発言に対する回答かを引用形式で示すことができます。
- 送信取り消し(削除): 自分が送ったメッセージを長押し(右クリック)して「自分に対して削除」または「全員に対して削除(※一定条件下)」を選択できます。
3. グループチャット機能
最大150人(プランにより変動あり)まで参加可能なグループ作成が可能です。
- 管理権限: 管理者は新しいメンバーの追加や、グループ名の変更、アイコンの設定が行えます。
- グループリンク: 設定により、リンクを知っている人が自由に参加できる形にすることも可能です。
4. 受信設定と「メッセージリクエスト」
XのDMには、スパム対策として強力なフィルタリングが備わっています。
| フォルダ | 対象となるメッセージ |
| メイン受信トレイ | フォローしているユーザーや、過去にやり取りがあるユーザー。 |
| メッセージリクエスト | フォロー外のユーザーからの初回連絡。承認するまで相手に「既読」はつきません。 |
| 不適切な内容 | アルゴリズムがスパムや攻撃的と判断したメッセージ。 |
設定による制限
設定画面から「DMを許可する範囲」を以下から選択できます。
- 許可しない: 誰からもDMを受け取らない(フォロー中を除く)。
- 認証済みユーザーのみ: X Premium会員からのDMのみリクエストに届く。
- 全員: 全ユーザーからのDMを許可する。
5. Web版独自の高度な機能
暗号化メッセージ
特定の条件(双方が認証済みなど)を満たしている場合、「エンドツーエンド暗号化」されたチャットを開始できます。これにより、X社ですら内容を閲覧できない高度なプライバシーが保たれます。
音声・ビデオ通話
かつてはスマホアプリ限定でしたが、現在はWeb版(WAB)でもブラウザ経由での音声・ビデオ通話が利用可能です。右上の電話/ビデオアイコンから発信できます(ブラウザのカメラ・マイク使用許可が必要)。
6. ビジネス・効率化の視点
Web版を利用する最大のメリットは、「タイピング速度」と「マルチタスク」です。
- キーボード操作: 長文の相談や、カスタマーサポート的なやり取りには、PCのフルキーボードが圧倒的に有利です。
- リンク共有: ブラウザの別タブで開いているURLをコピー&ペーストして共有する作業がスムーズです。
7. 注意点とセキュリティ
- フィッシング詐欺: 「アカウントが凍結されます」といった公式を装うDMが届くことがあります。リンク先でパスワードを入力しないよう注意が必要です。
- 既読設定: 「設定」から既読通知をオフにできますが、オフにすると自分も相手の既読を確認できなくなります。
まとめ
X(WAB版)のチャット機能は、単なるテキスト送受信ツールから、通話・暗号化・リッチメディア共有を兼ね備えた総合コミュニケーションツールへと進化しました。特にビジネスや深い交流において、PCの大画面と物理キーボードを活かした操作は、スマホ版以上の生産性をもたらします。

